[相談]

 年末調整を行うにあたり、全体のスケジュールを教えてください。

 なお、当社は年内に年末調整の計算を行い、年内最後の給与支給の際に年末調整による過不足額を精算し、源泉徴収票も同時に交付します。また、各種申告書等は書面で提出してもらいます。

 

[回答]

 御社は、

  1. 提出してもらう申告書等はすべて書面
  2. 年内に年末調整の計算を行う
  3. 年内最後の給与支給の際に、年末調整による過不足額を精算する
  4. 年内最後の給与支給の際に、源泉徴収票を交付する

ということですので、これを前提にしますと、ざっと以下のようなスケジュールで年末調整を行うこととなります。

10月:

  1. 年末調整対象者へ年末調整の書類を配付

11月:

  1. 対象者から年末調整の書類を回収
  2. 回収した書類のチェック
  3. (ソフトを利用する場合)年末調整用のソフトに情報を登録
  4. 11月分までの給与をまとめておく
    (給与計算ソフトと連動している場合には、不要)

12月:

  1. 12月分の給与を11月分までの給与に加算
    (給与計算ソフトと連動している場合には、1年分のデータを連動させる)
  2. 各人ごとの年調年税額の計算及び確認
    (前年と比較して、税額に大差がある場合には原因を確認しましょう)
  3. 各人ごとの過不足額を年内最後の給与計算に反映
  4. 各人ごとの源泉徴収票の印刷・交付
    (年末調整対象者以外の者にも交付をするのを忘れないようにしましょう)
  5. 源泉所得税の納付書に年末調整による過不足額を反映

 なお、上記“年末調整”に関連して、翌年1月中に、一定の者の源泉徴収票を税務署へ提出する他、原則、給与支払報告書を給与を支給した者が居住している市区町村へ提出しなければなりません。“年末調整”という意味では、上記のスケジュールとなりますが、その後の関連した事務作業も忘れないようにしましょう。

 

 

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税理士法人大久保会計